暗号技術の標準化

暗号に関連した標準化組織

標準規格

ISO標準規格

PKCS(Public-Key Cryptography Standards

RSA Raboratories (RSA Security Inc.) により公開されている公開鍵暗号技術に関する技術仕様であるが,公開鍵暗号に関するデファクトスタンダード的な存在である.一部はRFC化されている. なお,PKCS#2とPKCS#4は,PKCS#1に包含された.

FIPS PUB 140

NIST(米商務省技術標準局)が管轄する暗号モジュール認証制度であり,暗号モジュールのセキュリティ要件(Security Requirements for Cyrptographic Modules)を規定している.

アメリカ連邦政府調達のためのセキュリティ要求であり,コンピュータおよび電気通信システム(ボイスシステムを含む)内の非機密文書保護用セキュリティシステムに使われる暗号化モジュールが満たすべきセキュリティ要件を規定している.

次の3つの内容から構成される.

  1. Rating (格付け)
  2. Security Requirements (セキュリティ要件)
  3. Test Requirements (テスト要件)

暗号モジュールは,それらが満たす要件により次の4つのセキュリティレベルに格付けされる.

暗号化モジュールの安全設計と導入に関する指針として,以下のセキュリティ要件が示されている.

上記の各要件に対して,テスト要件が定義されており,その結果として格付けが決定される.

ISO15408(CC)

ISO15408は,情報機器のセキュリティ機能を中心にまとめられた基準であり,国際的な相互認証制度をもつ. 米国国防総省のオレンジブックを源流として欧米各国に広まったセキュリティ基準を集大成したコモンクライテリアを経て,1999年6月にISO規格となり,2000年12月にJIS X 5070となった. 2001年4月に日本政府調達基準となる.

次の3つの部分からなる.

システムの設計に当たっては,セキュリティ要件の観点から次の仕様書を作成する.

OECD暗号政策ガイドライン

1997年3月27日に出されたOECDのガイドラインでは暗号政策について8つの原則を定めている.このガイドラインは,暗号に関して,プライバシーの保護やECの発展に伴う基本事項の世界的な整合性を図るためもので,加盟各国の暗号政策に反映させるべきであるとしている.

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