ICカード

ICカードの概要

ICカードの安全性

ICカードでは情報がICチップ内のメモリに記録され,その情報に対するアクセスをICカード内のCPUが制御している.そのため,外部からの不正アクセスや情報の改ざん操作が非常に困難である(耐タンパ性). 書き込まれたデータが第三者から簡単に読み取られてしまう磁気カードに比べ,ICチップへ情報を書き込むICカードは安全性が格段に高い.

しかし,ICカードといえども内部情報を完全に守れるわけではなく,ICカード内部の情報を不正に読み出す手段もゼロではない.こうした攻撃に対して内部情報を高度に暗号化するなどの対策を立て,用途に応じて必要なセキュリティ対策を行うことが必要になってくる.

ICカードなどの暗号モジュール搭載デバイス認定規格である FIPS140 は,暗号モジュールのセキュリティ要件に関する規格として実装方法を含めた暗号モジュール全体の安全性を規定している(日本では,JIS X 19790). ICカードなどのデバイスが内部情報をどのように暗号化して高い耐タンパ性を保つかを客観的に評価・認定する規格になっており,ICカードの安全性の目安になっている.

ICカードシステムのセキュリティ

非接触ICカードの無線通信時に通信情報が傍受される危険等に対応するため,無線通信は乱数を使って鍵を変化させるなど暗号化され,データの漏えいや改ざんを防ぐ仕組みになっている.

ICカードにおけるセキュリティの要件は次の3つである.

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