鍵交換 (配送) アルゴリズム

代表的な公開鍵暗号を用いた鍵交換 (配送) アルゴリズムを示す.

DH

離散対数問題の難しさを利用したW. DiffieとM. Hellmanにより考案された鍵共有方式であり,Diffie-Hellman法 (DH法)と呼ばれている.

ECDH

DH法の楕円曲線版である.

RSA-KEM

RSA-KEM は,共通鍵暗号で利用するセッション鍵の配送を行う RSA 暗号を用いた鍵カプセル化メカニズム (KEM:Key Encapsulation Mechanism) である.

PSEC-KEM

PSEC-KEM は,楕円曲線を用いた鍵カプセル化メカニズム (KEM:Key Encapsulation Mechanism)である(PSEC-KEM仕様書). KEMは,暗号化関数の入力が受信者の公開鍵のみである点を除いて,公開鍵暗号のように働く.

次の 3 つのアルゴリズムから構成される.

KEM を用いて,利用者 $A$ と $B$ は以下の手順で鍵共有を行うことができる.

  1. 利用者 $A$ は,暗号化アルゴリズムを用いて,暗号化鍵 $K$ と暗号文 $C_0$ を作成する.このとき,鍵の共有相手 $B$ の公開鍵を用いる.
  2. 暗号文 $C_0$ を鍵を共有すべき相手 $B$ に送る.
  3. 暗号文 $C_0$ を受け取った $B$ は,自身の秘密鍵を用いて復号アルゴリズムにより $C_0$ を復号し,暗号化鍵 $K$ を求める.
  4. $A$ と $B$ は,暗号化鍵 $K$ を共有する.
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