情報処理システムとセキュリティ

情報セキュリティの必要性

近年のオープンなネットワークをベースとして構築される情報処理システムでは,扱われる情報のセキュリティを確保する方策が本質的な重要性を持っています. 情報セキュリティ技術は情報処理システムを支える基盤技術の1つであり,ウィルスなどのネットワークを介した攻撃が高度化する中,ますます重要性を増しています.ここでは,情報セキュリティの必要性とその対策,および情報セキュリティ技術の骨格をなす暗号技術との関連性について解説します.

情報処理システムの特徴

情報処理システムは,

の2つの技術を融合したもので,以下のような幅広い分野に利用されてきている.近年では,情報通信技術( ICT :Information and Communication Technology)とも呼ばれている.

情報処理システムには,次のような特徴がある.

このような特徴から,情報処理システムの安全な運用には従来とは異なる対策が必要になってきている.すなわち,ネットワークを介した各種の犯罪に対する対策である.

情報処理システムに対する脅威

情報処理システムに対する脅威には,偶発的な脅威と意図的な脅威がある. 偶発的な脅威は,システムの設計ミスなどの人的ミス,ハードウェアの故障,および災害によるシステム停止などである.一方,意図的な脅威は情報処理システムに対する外部の人間による各種の干渉や犯罪行為である.

これらの脅威から情報処理システムを守るために,様々な情報セキュリティ対策が求められている.

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