ソフトウェアの計量化

製品評価

開発されたプログラム製品を評価する尺度としては,次のような尺度がある.

品質

ソフトウェアの品質は,広い意味では信頼性の他に機能,性能,操作性,保守性などが含まれる. 品質に関する最も基本的な評価尺度はエラー数である.

品質を表すモデルには,次の3つのモデルが知られている.

生産性

ソフトウェアの生産性は,一般に作成されたソフトウェア規模の作成にかかった全工数に対する比,すなわち単位工数あたりの規模として表される. 工数には,プログラムの設計から製造,デバグに要する工数および設計書やマニュアルなどのドキュメントの作成工数などプログラムの作成に関する全ての工数が含まれる.

生産性に影響する要因には次のものがある.

これらの要因と生産性との関係について適切なモデルを用いて,生産性の目標設定や見積りを行うことが必要である.

移植性

プログラムの生産性を向上させる最も有効な方法は,プログラムあるいはプログラムモジュールを再利用あるいは移植することである.プログラムを設計する際には,他の環境への移植を考慮してプログラムを作成することが移植作業を効率化させ,移植工数の削減につながるため重要である. したがって,プログラムの評価尺度の1つとして流通性の良いプログラムを判断する尺度,すなわち移植性を評価する尺度が必要である.

また,プログラムの移植工数の定量的評価は,新規開発に対する移植の有効性の判断や移植工数の管理を適切に行うために必要である.

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